ongoing Exhibition

「灰色の裸地」
東京都小平市 照恩寺 https://goo.gl/maps/7U7q39qboT3HSyKk6
期日:2023年3月3日(金)~4月2日(日) 13:00-18:00
お休み:毎週火曜日・水曜日 3/4 3/13 4/1
在廊:3/11,12,18,19,25,26 4/2 を予定しています(森藤)

https://www.shouonji.jp/blog/森藤文華「灰色の裸地」/


#statement
この土地、小平に移り住んで、2年が経ちました。
土地のことを知っていくとき、自己の身体の5感を通して知る無垢な姿と、他者や本を介して得る情報や歴史を通して認知する背景の姿があります。
乖離するそれらの接続を試み、表層に見えない風景を導く術(すべ)として、今回の制作を行いました。

photos and text by fumika morito.

A side / B side

A面/B面
東京都千代田区 旧武田ビル
2022.11.20-12.04

#statement #TAKEDA_Building_202211 #再生
耐震補強工事及びリノベーションされる廃ビルの最後を展示会場とし、保存することと解体することの連続性とその間にたゆたう瞬間を捉えた。

#project #一時停止
この7日間で現時点の空間の手触りや感触を記録し、一つの冊子にするプロジェクトを実施。
#青海三丁目地先 #decomposition #停止 あるいは #巻き戻し
同時に、このビルが役目を終えた時、いつか、窓から見える全ての景色に限界が来る時のことを想起させ「青海三丁目地先の肖像」プロジェクトとの接続を図った。

photos and text by fumika morito.

Grand Arbre renovation

Grand Arbre Bistro Français in Shoin-jinja-mae, Tokyo
Exterior space design

飲食店のためのリノベーション。物置だったデッドスペースを、ふらりと立ち寄れる屋外テラスへと生まれ変わらせた。
パーゴラの脚部には構造を兼ねるベンチをしつらえた。夏頃、頭上には葡萄の木が生い茂る予定である。
パーゴラの木材の間にテグスを張って、成長する葡萄の枝葉をささえるしつらえが施されている。
軒下の出入口の床は、モルタルを練り、モザイクタイルを散らして店長と共にセルフビルドで施工した。
葡萄の木の成長とともに、パーゴラ自体が店名の「大きな木」となるよう、思いを込めている。

Grand Arbre
https://grand-arbre.tokyo/

photos by fumika morito.

Ichinoseki Kunpu Noen


一関 薫風農園 リノベーション
岩手県一関市

平泉の大工さんやクライアントと相談しながら作り上げた、築40年の木造家屋のリノベーション計画。
母屋にあるキッチンは、見せる収納を多く取り入れた、明るく開放的な料理作家の仕事場となった。キッチン天井の照明器具は一関の夜空に広がる星座を意識したデザインとし、遊び心も取り入れた。隣り合う食品庫にもシンクを設け、下ごしらえなどがしやすいようにしている。
浴室は底上げして入口部の段差を減らすとともに、冬でも暖かいように電気式床暖房を設置した。長年使用されていた檜葉の浴槽は鉋掛けして再利用している。
新旧が随所で交わるこの家にて、更なる年月が編まれることを願っている。

料理作家・豊村薫さんの『薫風農園』
https://kunpu-noen.com/

『ミセス』2019年7月号掲載
https://mrsplus.net/lifestyle/私の台所/
『天然生活』2019年11月号掲載
https://tennenseikatsu.jp/_ct/17303494

photo by fumika morito.

UBARA BEACHOUSE


UBARA BEACHOUSE 鵜原ビーチハウス
Julian Worrall Spaces + 2.5 architects

site area: 95.13m2
building area: 55.60m2
gross floor area: 98.32m2
number of stories: 2

日本に住むオーストラリア人の兄弟夫妻がその両親や家族とともに余暇を過ごすための別荘として計画された。敷地は成田空港からも近い千葉の外房の地、太平洋に面した海岸沿いにある。敷地眼下に広がる海の眺望を最大に取り入れつつ、家族それぞれが静かに過ごす事のできる空間を計画した。

建築は、過酷な自然環境と対峙する海岸に置かれたキューブが家族を包み込むイメージからスタートした。そのキューブをGLより+約3000浮いた空中に鉄骨と木の混構造の架構として配し、南西方向に大開口を設けることで海の眺望を最大限に生かした。また、水平線の彼方には兄弟夫婦の故郷オーストラリアが位置する。
この海へと開かれたキューブはリビングスペースであり、建築の中心的空間となっている。キューブの周囲へ補助的空間を付加し、多角形とキューブの複合した形態となった。この形態は施主家族、兄ジュリアンと弟ステファンの空間への好みの「複合と対立」を表現しているとも言えるだろう。兄ジュリアンは幾何学的形態への好みと、クロウズ・ネスト的な小空間への好みを表明していた。一方で、弟ステファンは、空間の最大化を常に理想としており、1ミリでも天井を高く、また可能な限り空間を遮る要素を減らすことを要求した。その結果、リビング上部へのロフトや、そこから潜戸を抜けて出る小さなルーフテラス、リビンクに隣接するキッチン、小さな三角形のバルコニー、本棚スペース、そういった小空間がそれぞれの空間性を保ちながらもリビングと連続的に接続する内部空間となった。下階の二つの寝室や、浴室、トイレ等も鉄骨階段のある土間の吹き抜けを介し、上階の大空間と一体化する。小空間を大事にしつつもキューブによって立体的に大きな気積を成立させることで、ミニマムだが窮屈さを感じさせない建築を実現した。
外装は、海からの絶え間ない潮風や砂といった厳しい自然環境への応答として、鵜原の伝統的漁村や海岸部のインフラ設備から着想を得て、焼杉及び亜鉛鍍金処理した鋼材を用い、バナキュラーの現代的実践を目指した。

このプロジェクトで挑戦したこととして、建築を介したコミュニケーションの新しい形態の模索がある。小さな建築が完成するまでに膨大なやり取りが行われ、沢山の人々が関わることは世界中で度々起こっていることだろうし、建築家にとっても珍しいことではない。しかしやり取りの軌跡や感情はその家族にとって一度きりのものであり、建築体験の重要な部分であると言えるのではないか。コミュニケーションのプロセスを通じた建築体験を、どのように記録し、後世に伝達することができるのか。
1つの試みは、和室の寝室に設置した「鵜原ユートピア」と題した障子絵の製作である。「鵜原理想郷」とは敷地付近にある実際の地名だ。都市史学者である兄とアートコレクターである弟の両者に捧げるトリビュートとして製作した、建築表現と芸術表現の混紡としての作品である。すでに一種の職人術と化してしまった手描きによる建築図面表現を用い、敷地環境を緻密なドローイングとして描き出した。竣工時の集落と建築の姿を書き留めた記録でもあるこの障子絵は、昼は外の光によって浮かび上がり、夜は行灯のように灯る。

2020年3月21日 テレビ朝日「渡辺篤史の建もの探訪」放送
https://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/
Design Anthology Asia Edition Issue 24 掲載
https://designanthologymag.com/product/design-anthology-24
architecturephoto.net 掲載
https://architecturephoto.net/90477/

photo by fumika morito.
text by fumika morito + shingei katsu.

Topographed window #35n138e

「Topographed window #35n138e」
2022年 障子紙、オーガンジー、耐候性インク、糊
「ニクイホドヤサシイ / 千の窓」展05 @神田小川町・優美堂

窓辺に立てかけられる作品です。
光の変化によって地図の見え方が変化し、風によっても微かに揺れて変化します。
世界文化遺産である富士山に刻まれた、長い年月をかけて人間の遺した痕跡と、
地球の内部から表出した自然の形状とが、布と紙とによって重ね合わせられて、
この窓を形づくっています。

text by shingei katsu.

包む

「包む」
2022年 石膏、プラスチック、種子
「ニクイホドヤサシイ / 千の窓」展05 @神田小川町・優美堂

包む、という言葉は、不思議だ。
中身を大切にしながら、覆い隠すことでもあり、わからなくすることでもある。
見えないからこそ、思いを馳せる。

贈られた人の元で、包みは開かれる。

text by fumika morito.

Kyuemontei

久右衛門邸

社会福祉施設として障がい者就労継続支援をするレストランとカフェであり、緑豊かな里山の風景の中、江戸末期に建てられた古民家を転用している。
地域の貴重な資源としての建築物と里山の風景を維持しながら、多様な人々が働き交流する場となっている。

text by shingei katsu.
photos by fumika morito.

TBSC logo & business card design

TBSC logo & business card design

東京湾エリアで活動を展開している社団法人「TOKYO BAY スポーツ&カルチャークラブ」様のロゴ・名刺のブランディング及びデザイン、HPのディレクションをいたしました。
ロゴは、SPORTSとCULTUREの二つの波紋が重なり、共振する様子を表しています。
波模様の中にSとCが浮かび上がるデザインです。

名刺は二種のデザインを提供いたしました。

https://tbsc.jp/

photos and text by fumika morito.

Mizuito workshop

Mizuito workshop/installation at senior-high school in Osaka

大阪の高校にて、ワークショップを開催しました。
水糸を用いて建築材料に触れ、抽象的な思考のトレーニングと実践を通して、物を作る楽しさを探求学習プログラムとして実施いたしました。

photos by fumika morito.

Bunji Wall

Bunji Wall
Installation for Bunji Dormitory @ 国分寺
2021/11/3-23

地域との共生を目指す寮へ作品を納めました。住民の皆さんに日々出るコーヒーの出がらしを材料として提供してもらいました。
地域の皆さんへ公開した手紙を以下に記します。

この土壁は、東京の建設残土、皆さんが集めてくれたコーヒーの出がらしをしっくいで練り上げてつくりました。
製作した日は雨が降ったりやんだりで、地下を流れる水のゆらぎを感じながら手を動かしていました。ここは国分寺崖線のふもと、水の集まるところなのだなぁ、と実感したのです。

土という感触的な記憶、すなわち皆さんそれぞれのもつバックグラウンドと、寮の始まりのクルミドとも接続する、生活を共にした証のコーヒーがあわさり、おだやかな水面のように馴染んで行きますように。

photos and text by fumika morito.

La Prima Pagina

La Prima Pagina in Sengawa, Tokyo
Italian restaurant renovation

新たな航海に漕ぎ出す小舟をイメージしてデザインした、仙川に新しくオープンしたイタリア料理店。
建具の色が室内白壁に柔らかく反射し、塗装された既存壁面のテクスチャーが、風合いを醸し出す。
日本とイタリアを繋ぐ海の青。色の調合はお施主さんと共に現場で決定した。
カウンターは既存のものにサンダー掛けし、生木の色をよみがえらせている。
エントランスは真鍮文字と船舶灯によって彩られている。日が暮れると、照らされた文字の影が壁に長く延びる。

La Prima Pagina
https://prima-pagina.jp/

photos by fumika morito.

標本No.X:八重洲の古地磁気

標本No.X:八重洲の古地磁気
Installation for Brillia Art Award 2020 @ 東京八重洲
2020/10/24-2021/02/23

この展示場がある八重洲は、かつて海だった。
縄文期から現在までの間に、海域から湿地を経て江戸初期以降幾度も埋め立てられたのち、現在の地表になっている。
今私たちが目にする、アスファルトで覆われたこの地面の下には、幾層にも重なる基盤自然土と客土の層があり、これらの層は異なる古地磁気方向をもちながら一体化している。その様は多種多様な人が集まるこの土地を体現しているようである。
今、この地下に眠る地層を削り出すことができるなら、それはどんな姿をしているだろうか。
土というマテリアルを通して、歴史の断面を顕在化させる試みを行った。

https://www.brillia-art.com/award/archive/11.html

photos and text by fumika morito.

Signal

Signal
Installation for Trolls in the park 2020 @ 善福寺公園, 桃井第四小学校
11/3-23

ウィルスによって全世界で人々は接触を避けるようになり、分断が起こり、それでもなおコミュニケーションを求めるこの時代。
明日への道筋を照らす暗闇の中の灯台のように、そっと密かなサインを送り続けてくれる存在を紡ぎます。

http://www.trollsinthepark.com/portfolio/2-5-architects/

photos and text by fumika morito.

The Portrait of Aomi 3-chome Frontier

青海三丁目 地先の肖像 The Portrait of Aomi 3-chome Frontier
for Tokyo Biennale 2020/2021 Social Dive Project

この土地は、最終処分場として都市のゴミを一手に引き受けながら、オリンピックの会場となるはずの場所だった。一刻一刻姿を変えるこの場所で、どのような地霊(ゲニウス・ロキ)を見出すことができるだろうか。
地質学者によると、現代は奇跡的に海水面が安定している時代だという。沿岸部や埋立地に都市が発達したが、またいつ海水面が変化するかわからない。「青海3丁目地先」は、地球規模の視点から見れば刹那的な、しかし人間の視点から見れば多くの年月をかけて作り出した埋立地である。そこは都市の最前線であると同時に、最初に無くなる都市なのかもしれない。

note「青海三丁目 地先の肖像」
https://note.com/2_5architects/m/mbbc2954c5ce3

Instagramタグ:#青海三丁目地先の肖像

Tokyo Biennale 2020/2021 公式サイト
https://tb2020.jp/
https://tb2020.jp/project/the-portrait-of-aomi-3-chome-frontier/

images by fumika morito + shingei katsu.
text by fumika morito + shingei katsu.