Bunji Wall

Bunji Wall
Installation for Bunji Dormitory @ 国分寺
2021/11/3-23

地域との共生を目指す寮へ作品を納めました。住民の皆さんに日々出るコーヒーの出がらしを材料として提供してもらいました。
地域の皆さんへ公開した手紙を以下に記します。

この土壁は、東京の建設残土、皆さんが集めてくれたコーヒーの出がらしをしっくいで練り上げてつくりました。
製作した日は雨が降ったりやんだりで、地下を流れる水のゆらぎを感じながら手を動かしていました。ここは国分寺崖線のふもと、水の集まるところなのだなぁ、と実感したのです。

土という感触的な記憶、すなわち皆さんそれぞれのもつバックグラウンドと、寮の始まりのクルミドとも接続する、生活を共にした証のコーヒーがあわさり、おだやかな水面のように馴染んで行きますように。

photos and text by fumika morito.

La Prima Pagina

La Prima Pagina in Sengawa, Tokyo
Italian restaurant renovation

新たな航海に漕ぎ出す小舟をイメージしてデザインした、仙川に新しくオープンしたイタリア料理店。
建具の色が室内白壁に柔らかく反射し、塗装された既存壁面のテクスチャーが、風合いを醸し出す。
日本とイタリアを繋ぐ海の青。色の調合はお施主さんと共に現場で決定した。
カウンターは既存のものにサンダー掛けし、生木の色をよみがえらせている。
エントランスは真鍮文字と船舶灯によって彩られている。日が暮れると、照らされた文字の影が壁に長く延びる。

La Prima Pagina
https://prima-pagina.jp/

photos by fumika morito.

Grand Arbre renovation

Grand Arbre Bistro Français in Shoin-jinja-mae, Tokyo
Exterior space design

飲食店のためのリノベーション。物置だったデッドスペースを、ふらりと立ち寄れる屋外テラスへと生まれ変わらせた。
パーゴラの脚部には構造を兼ねるベンチをしつらえた。夏頃、頭上には葡萄の木が生い茂る予定である。
パーゴラの木材の間にテグスを張って、成長する葡萄の枝葉をささえるしつらえが施されている。
軒下の出入口の床は、モルタルを練り、モザイクタイルを散らして店長と共にセルフビルドで施工した。
葡萄の木の成長とともに、パーゴラ自体が店名の「大きな木」となるよう、思いを込めている。

Grand Arbre
https://grand-arbre.tokyo/

photos by fumika morito.

標本No.X:八重洲の古地磁気

標本No.X:八重洲の古地磁気
Installation for Brillia Art Award 2020 @ 東京八重洲
2020/10/24-2021/02/23

この展示場がある八重洲は、かつて海だった。
縄文期から現在までの間に、海域から湿地を経て江戸初期以降幾度も埋め立てられたのち、現在の地表になっている。
今私たちが目にする、アスファルトで覆われたこの地面の下には、幾層にも重なる基盤自然土と客土の層があり、これらの層は異なる古地磁気方向をもちながら一体化している。その様は多種多様な人が集まるこの土地を体現しているようである。
今、この地下に眠る地層を削り出すことができるなら、それはどんな姿をしているだろうか。
土というマテリアルを通して、歴史の断面を顕在化させる試みを行った。

https://www.brillia-art.com/award/archive/11.html

photos and text by fumika morito.

Signal

Signal
Installation for Trolls in the park 2020 @ 善福寺公園, 桃井第四小学校
11/3-23

ウィルスによって全世界で人々は接触を避けるようになり、分断が起こり、それでもなおコミュニケーションを求めるこの時代。
明日への道筋を照らす暗闇の中の灯台のように、そっと密かなサインを送り続けてくれる存在を紡ぎます。

http://www.trollsinthepark.com/portfolio/2-5-architects/

photos and text by fumika morito.

The Portrait of Aomi 3-chome Frontier

青海三丁目 地先の肖像 The Portrait of Aomi 3-chome Frontier
for Tokyo Biennale 2020/2021 Social Dive Project

この土地は、最終処分場として都市のゴミを一手に引き受けながら、オリンピックの会場となるはずの場所だった。一刻一刻姿を変えるこの場所で、どのような地霊(ゲニウス・ロキ)を見出すことができるだろうか。
地質学者によると、現代は奇跡的に海水面が安定している時代だという。沿岸部や埋立地に都市が発達したが、またいつ海水面が変化するかわからない。「青海3丁目地先」は、地球規模の視点から見れば刹那的な、しかし人間の視点から見れば多くの年月をかけて作り出した埋立地である。そこは都市の最前線であると同時に、最初に無くなる都市なのかもしれない。

note「青海三丁目 地先の肖像」
https://note.com/2_5architects/m/mbbc2954c5ce3

Instagramタグ:#青海三丁目地先の肖像

Tokyo Biennale 2020/2021 公式サイト
https://tb2020.jp/
https://tb2020.jp/project/the-portrait-of-aomi-3-chome-frontier/

images by fumika morito + shingei katsu.
text by fumika morito + shingei katsu.

Yarn of the sounds

紡ぎ歌 Yarn of the sounds
Installation for Trolls in the Park 2019

普段は意識することのない、公園に発生している微細な音を捕らえ、その軌跡を展示します。
さながら獲物を捕獲する蜘蛛のように張り巡らした糸。
そこに生じた空間の濃淡は、音の所在を密やかに教えてくれるでしょう。
初日のパフォーマンスでは、二人の針子が糸を紡ぐ様子をご覧いただけます。

photo by fumika morito.

Abstract mountain


My Gym My Village豊洲 園庭デザイン
柔らかな山 Abstract mountain

自然のもつ造形や色彩を抽象化することで、この遊具をデザインしました。子供たちの空間認識能力や色彩感覚などの感性が豊かに育まれる余地をつくっています。
敷地の外からも良く見える、この柔らかな山は、一見本当に土を盛ってできた築山のように見えます。近づいてよく見ると人工物であることがわかってきます。本当に土じゃないのか触ってみたくなります。触ると、弾性のあるゴムの感触があり、踏んでみたくなります。なめらかな斜面を、登ってみたり駆け下りてみたりしたくなります。頂上から眺めると、まるで大人の目線の高さに駆け上がったかのような気持ちです。シンプルな形ですが、少しずつ、様々な遊びを誘発します。
黄土色の築山は目につきやすいと同時に、広い芝生広場や広場を彩る豊かな植栽とも調和したランドスケープとなっています。

My Gym公式サイト
https://www.mygym.jp/

text by shingei katsu + fumika morito.
photo by fumika morito.

Mizu hagoromo

NOREN
水羽衣

「水」を表現する。瑞々しく、柔らかくときに硬質に、浮力を生じさせ、空気とも一体となる。
1つの色に染まらず、透明で、波打ちながら重なり合う。そんな「水」の様を、布を使って表す。
橋の下に今も昔も湛えられている「水」が未来をうつしゆくとき、どのような像を結ぶのだろうか。
水・布・雀色によって形作る、「水鏡」として時間をうつすのれんである。

素材:オーガンジー、染色生地
技法:プリーツ加工、ドレープ、ファゴディング

日本橋めぐるのれん展一次審査通過作品

image by fumika morito.

micro story: between _ and _

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「一双の物語」 for Troll in the Park 2018

13篇の詩の一部を手に取って参加してくださった皆様、どうもありがとうございました。以下に全文を公開いたします。


「一双の物語」

聞いてほしいんだ
僕と僕の大切な人の事を

僕らは一つだった
僕は君で、君は僕だった

青い空と蒼い水
たゆたう中で境目を探した
それがはじまり

僕らは波の音が絶え間ない場所にいた
ここよりもずっと遠くにね
たくさんの息吹がまわりでひしめき合って荒々しくもにぎやかだった

あるとき、僕らを強く細く呼ぶ声が狭間から聞こえたんだ
「  」
その声をたどって、暗がりを進むように長い旅をした

声に近づく
だんだんまばゆくなる
ここだ、と君は言った

遅野井、とよばれたこの地には、人々が耕す田が幾重にも広がっていた
ああ、この為にここにたどり着いたのか
陽の輝く中、そう思った

守るべき場所があるのはよい
僕と君は語った
手を携えて、ゆっくり、ゆっくり、この地に水をたたえ、根をおろそう、と

多くの人がこの地に潤いを求めてやってきた
幾度となく僕は雨を降らせ、君は池を湧水で満たした

いろんな名で呼ばれた。
「  」「   」「 」
多くの時が流れた

いつからだろうか、薄い帳に閉ざされたように、君の声が少しずつ遠ざかっていったのは
つないでいたと思っていた手が交わらなくなったのは

いまや君を呼んでもかすかな気配
だから、伝えてほしいんだ
雨の日は君への音色なんだと
晴れの日は君とこの地へたどり着いた日を思っていると

閉ざされても、永にこの地を潤そう
そう、君は僕と一双のこの池の主なのだから

Instagram tag: #一双の物語

text and photo by fumika morito.